山麓 園太郎です。サワディーカップ!
前編では会場の詳細や飲食、そしてアイドルのブースの充実っぷりをお伝えしたので後編では出演者についてレポートします。まずPhuwinくんから!
何を着ても似合うPhuwin
下の写真の赤いYou Are Hereのポイントが入場ゲート。ここを入ったホール7が物販ブースで、その左のホール6がステージ1、右のホール8がステージ2です。公称によるとステージ1のキャパは最大5,688人、ステージ2が5,214人。

奥行きのあるホールで収容人数は多いですが、建物の構造上大きな柱がホール中央線上にあり「見切れ席」が発生するのが弱点。T字型の花道と両サイドの巨大モニターで対応しているものの、いわゆる「神席」は最前列か花道周辺に集中します。
とはいえタイのファンはあまり「地蔵」をしません。各ステージが終わる都度、ファンが入れ替わっていきます。Phuwinくんの出番は初日のステージ1。このフェス出演者で俳優さんはPhuwinくんだけですが、ステージ2(この時はTELEVISION OFFというバンド)をギリギリまで観てPhuwinくんの時間になると駆け込んでくるファン多数。僕は左サイドの巨大モニター前へ。メインステージは見切れるけど花道に近い場所です。

画面が変わり(この背景はキャラと違う気がするけど)Phuwinくん登場!



昨年Cat Expoで観て以来ですがやっぱり素敵ですね。何を着ても着こなしに品があって清潔感を感じます~。



特にデニムの丈の完璧さったらないですよ。ほんの少し靴の甲にかかる丈。素材はデニムだけど本人はスーツのつもりで穿いてると思いますね。男は足元!

バックバンドのギタリストはKristくんもよく起用してるPondさん。ホントに良い音を出すプレイヤーなのでPhuwinくんも思わずエアギター。


花道最前列のファンに向けしゃがんで目線を合わせるPhuwinくん。

腕時計はCat Expoの時と同じRolexのコスモグラフ デイトナ・126500LN(¥2,349,600)です。
※価格は調査した時点のものなので、為替レートで上下します






「Truth in the Eyes」や「Living For You」など8曲のセットリスト。唯一出演の俳優さんとして盛り上げてくれました!
4EVEとATLAS。クールな客席/カオスな物販
さて。タイあるあるで、ステージ中はファンの皆さんほぼ全員がスマホを掲げて撮影してるので客席は動きが少なく見た目おとなしいんです。4EVEのステージからいきましょう。







タイフェス東京では客席からメンバーに手を振るファンが多かったから反応が薄いように感じて「あれー?」とか思ったら、物販で豹変した(笑)
後の物販で近くで会えるからその時全開ではっちゃけよう、とほぼ全員が思ってたっぽい。

さっきまでアイドルファンしかいなかったDゾーンが4EVEファンで埋め尽くされてる!

買った物をメンバーから直接受け取れる物販ブースにファンが詰めかけて凄いことに。メンバーを近くで見ようと人波が揺れています。カオス!事前に床にはこうしてルートを作ってパーテーション立てたんだけど、パーテーションごと揺れてる(笑)

この「揺れる人波」が事故に繋がったら大変だ、というので後のATLASの物販ではファンを床に座らせてメンバーが配達しに行くというスタイルに変更。これはこれで日本では考えられないやり方で面白すぎ。
ファンがヒラヒラさせるタイバーツ紙幣。グッズを持ったメンバーがそのファンの元へ行ってお金と引き換えにグッズ渡す光景。タイのイベントで日本人が全員カルチャーショック受ける瞬間です。超メジャーなのに地下アイドルみたいな物販スタイル。



矢沢永吉さんの「コンサート終わったらバスローブ羽織って40秒で車に乗ってホテルへ直行」みたいにアーティスト自身が「こうしたい」って決めたならそのやり方でいいけど、会場の撤収の時間とか警備面の問題とか、慣例で前提として決まっちゃってる「本人は物販にいない」という部分を超メジャーな日本の誰かが覆したら・・・話題になって日本のコンサート事情が変わると思うんだけど誰かやらないかな(笑)
順番は逆になりましたが、ATLASのステージ写真も載せましょうね!








Jūjiが見せた新しい景色
Jūjiのステージを、個人的にとても楽しみにしていました。

K-POPに比べてまだニッチなT-POPが、日本人にとってもっと身近なものになったらいいなという想いが、10年続く僕の活動の原点です。T-POPの発展の過程に、90年代のタイにおける日本文化ブームがあったのを知ってからはなおさらです。
日本が大好きだというタイのバンドが作る音楽は日本人にも「しっくりくる」はずで、実際それを足がかりにしてゆっくりと日本に浸透を続けていますが、Jūjiは曲に日本語の歌詞が登場するほどですから日本人の耳に届きさえすれば必ず評価してもらえる。だからJūjiを見つけた時本当にワクワクしたんです。

まだ結成して1年半ほど。でも演奏力の高さは特筆ものです。土岐麻子やキリンジ、星野源など、フェイバリットに挙げる実力派J-POPからの影響でしょうか。

ヴォーカルのPoppyを引き立たせるスタイリングにも注目してください。バックのメンバーたちはカジュアルな普段着ですが、彼女だけはステージ毎に衣装を変えて自然と視線が集まるようにしています。今回は韓国の制服系コーデをベースにリセエンヌっぽい帽子やウエストチェーンなど、違うテイストのアイテムを組み合わせたもの。

ステージの合間には、日本からのお客さん(少なからずいたんです)に向けて日本語でもMCを。僕が「Sabaai Sabaai Thailand」でJūjiをかけた事も話してくれました。
そして!
Jūjiは2026年1月30~2月1日に開催されるMusic Lane Festival Okinawa 2026への出演が決まりました!これをきっかけに将来、東京や大阪などでもJūjiが観られるようになるのを願っています。
BUSとその他の出演者/音楽フェスが多いからこその楽しみ方
そして今回、前評判が最も高かったのは間違いなくBUS (Because of You, I Shine)でした。彼らが出演の日曜日の方がチケットの売上枚数も遥かに多かったようですし、開演前には隣接する物販ホールにまで観客がはみ出してきて。

僕は最後方から左の壁沿いを移動してじわじわ前へ。花道に近い場所まで辿り着きましたがかなり後方。




とにかく「熱狂」のひとことに尽きます。


既に日本でも初のファンミを実現させてますし、来日が今後も増えるといいですね。
ここからは駆け足ですけど他の出演者たちを写真やMusic Videoで紹介しましょう。気になるのがあったらサブスクで探して耳を傾けてみて!

GALCHANIEはMILLIと同じレーベルのR&Bシンガー。「Baby Tee」がスマッシュヒットしてGMMTVのGLの人たちのイベントでも歌われてるので知ってる人多いかも~。

R&B/HipHop系デュオPURPLECAT。9月19日にアルバム「Feelings From Scratch」をリリースしたばかりです!

1989年のタイポップスをリバイバルヒットさせたNO ONE ELSEはStang Tariをゲストに迎えて登場!


TOFUの皆さん。カメラに向けてくれる笑顔はフレンドリーだけど、楽曲には内省的でシネマティックな世界が広がります。要注目!
グッズが早々に完売してしまうSCRUBB、不動の人気っぷり。

もちろんステージにも観客が詰めかけます。



「タイのジャック・ジョンソン」として日本デビューもしたSingto Numchok。近年はタイらしさを前面に出す方向で現地フェスの盛り上げ番長になっています。


こちらもシティポップ系盛り上げ番長のPOLYCAT。ライブ中必ず客席に降りていったり、物販での優しい対応などファンサの良さと「僕から音楽を取ったら、何も残らない」と言い切る真摯な音楽への姿勢が多くのファンに支持されています。

日本の音楽にもアンテナを張っていて、先日もLUCKY TAPESとのコラボ曲「真夏のトワイライト」を出したばかり。

日本では映画出演で知られてる方が多いViolette Wautierの曲も聴いてみてねー!
タイフェス東京や日本でのライブでおなじみの皆さんも勢ぞろい。




実は僕たち、Cat T-Shirtから日付が変わっての深夜便で帰国しなきゃだったので途中で退場して宿で荷物詰めてスワンナプーム空港に向かったんですけど、エアポートレイルリンクの車内にもたくさんのCat T-Shirt帰りのお客さんがいまして。
大概の人がBUSの物販抱えてるんですよ(笑)
僕たちの横に立っていた大学生っぽい男女3人も限界までグッズが詰まったBUSのロゴ袋抱えて、楽しそうに話してて。ラートクラバン駅で降りていったから会場から距離でいうと20km位か。
タイにはライブハウスがあまり無くて、バンドは演奏する場所を見つけるのに苦労してるというのは僕も話に聞いて知ってますが、その代わりに音楽フェスがこうして発展してきたんだろうな、と思いました。日本の音楽フェスって東京と大阪のサマソニ、フジロック、ロッキン、他にもライジングサンとかありますけどそれぞれの会場の距離を考えたら、毎週あちこち行けるものじゃないですよね。
それがここタイではバンコク周辺だけで11~12月には4つ位のフェスがあって、電車で気軽に会場に行けて、それ以外にショッピングモールで無料ライブもある。だからタイの人は自分の都合で楽しむ。出演者はかなり被ってますから「今週土曜日は夜予定があるからこのバンドは来週のフェスの方で観ればいいや」とか「昼の部は暑いから行かない」とか。
日本のフェスに行く人がよく「参戦」っていいますね。事前の準備もぬかりなく、完全装備で臨む朝から深夜までの戦いだ!みたいな。思い出たくさん作るぞ!みたいな。そういう緊迫感がタイの場合はあんまりないです。縁日か夜店か、なんならいつもの飲み会くらいのつもりで参加してるのかも。
皆さんもぜひ、来年の夏に着るTシャツを探しにCat T-Shirtに気楽な感じで参加してみてください。その時は日本式の地蔵は我慢して、タイのお客さんと場所を譲りあって楽しんでね!
このところずーっと長編のイベントレポートが続いたので、次回は僕も気楽に短めの記事を書こうと思います(笑)。本業のすきま時間に書いてるブログなので更新が遅くなりがちですが、またお付き合いください~。
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