タイの野外音楽フェス「Cat Expo 9」(5)2日目・Scrubb/Billkin/終演まで

タイ音楽

山麓園太郎です。サワディーカップ。

このブログを始めたのが2017年。その中で特にアクセスの多い記事はBNK48の記事とかオールナイターズの記事とかうちの社長(元化粧品メーカー美容部員)が書いたタイのコンビニコスメの記事とかいろいろありますが、先日書いたタイドラマ「F4 Thailand」のコンサートの記事がとんでもない勢いで記録を更新しまして、ポップカルチャーとしてのタイドラマの日本での人気っぷりを肌で感じました。

僕もあの後タイ沼デビューしてF4を全話見ました!

さて、それに次ぐアクセス数なのがMew Suppasitの写真を大量に載せたCat Expo 9のレポートなんですが、ずーーーっと続きを書いてなくて。

弁解してしまえば母が入院して実家の片付け問題が発生したり、タイの某アーティスト(言えない)を日本の某イベント(言えない)に呼べるかどうか?みたいな案件に絡んで某社(言えない)と打ち合わせを重ねた(結果的にはボツった)りして忙しかった、というのが理由ですがもうひとつ、

「書き終えたら自分の中でCat Expo 9が本当に終わってしまう」みたいな寂しさもあったんです。コロナ禍で海外旅行が叶わなくなって以来2年半ぶりのタイで、それまでは毎年欠かさず参加していた本当に思い入れのある音楽フェスですから。

締めくくりはなるべく努めて淡々と書きたいと思うんですけどね、うまくいくかな?
2日目・日曜日の夕暮れ時、最高にグルーヴィーだったHYBSのステージが終わった後のKIKIからです。

タイには「日本公演が夢です」みたいに言ってくれるミュージシャンが多くて、TELEx TELEXsやInk Waruntornもそうでしたが、その夢を叶えた後に本国でのライブがパワーアップするんです。日本でライブをやった、っていうことが自信になりステージングが堂々としたものになってカッコ良くなるというかね。いやなんか日本のこと特別みたいに言ってくれるけど本当はタイの音楽レベルが凄まじく高いんだよ?と思いますけどね。KIKIも新しい次元に進んだかのように、来日公演以上にクールなステージを見せてくれました。フランスの音楽フェス出演も決まり、ヨーロッパでも注目の的です!

物販ゾーンではステージを終えたHYBSがブースに降臨。サインを求める列がどこまでも伸びています。

行列が写真左端で折れ曲がってずーっと向こうまで

こちらはSafeplanet。ブース正面に座るスタッフにスマホを預けてブース内に入りメンバーの後ろに立つと、スタッフが預けたスマホで写真を撮ってくれます。

ステージ1ではTHE TOYSが始まります。今年(2023年)フジロックへの出演が決まっています。日本が誇るロックギタリストCharさんのレーベルから日本盤CDが出てるのは案外知られていません。僕は2017年にCat Expoの第3回で凄く小さなステージで彼を観ていますが、これほどの人気者になるとは想像してませんでした。

THE TOYSのステージにはドラマチックな展開が待ち受けていました。ノリノリの観客の中で僕もこれぞ野外フェスの醍醐味だなー、と思いながら夜風に吹かれて踊っていたんですが、彼の人気を決定づけた大ヒット「Before Rain」が始まった途端本当にタイトル通り雨粒が空から落ちてきはじめたんです。

この後は続けてScrubbとBillkinのステージですから更に前の方へ行って写真を・・・と思っていましたが僕もタイに何度も旅してますからこの空気の感じはヤバイぞ、とすぐに分かりました。カメラには防水カバーが付いてません。退避!

振り返りダッシュの瞬間シャッターが切れていた(笑)

この曲最大の聴きどころである高速ラップが始まったところなのにステージを後にしなければならない悲しさ!

唯一屋根がある物販ゾーンAに駆け込んだ途端に土砂降りです。危機一髪!フジロックでTHE TOYS観る人も気を付けて!たぶんまた降ると思う(笑)

同行のコーヒーセッションさんも避難して来てたので「いやー参りましたね」と話していると、僕たちの日本語を聞きつけてやはりこのフェスのために日本から来た方に話しかけられたりして楽しかったですが身動きはとれません。昼間は曇ってて涼しくてサイコー!なんて思ってましたがそういう日はまぁ降りますよね・・・。

それでも雨が少し弱くなると中断していたステージも再開してScrubbが演奏を始めました。

日本から来たタイドラマファンの方もいたから、もし晴れてたらきっと2getherのぬいぐるみを構図に入れてステージを撮る、という夢が叶ったでしょうけど豪雨じゃなくなっただけで雨は雨です。レインコートかポンチョがなきゃ無理。一方タイの人は慣れっことあきらめで、ずぶ濡れになって聴いています。僕は傘さして客席最後方からズームでパチリ。あー!前で観たかった!

続いてBillkinです。

「アトロク」でBGMに選んだり、ディスクガイド本発売記念のDJパーティーでかけたりした彼を実際に観られたのは嬉しかった!シティポップ好きなのがよく伝わってくるステージでした。

まだ雨は止んでませんが意を決してステージ4へ。昼間「絶対観に行くから!」と約束したmindfreakkkの時間です。

機材トラブルで開始が遅れて、待つ間に雨が止むと驚くほど沢山の人がステージに集まって来ました。皆、雨の中ずっとmindfreakkkを待っていたんです。ちょっと感動的!

「アトロク」2回目出演の前に見つけて「これ絶対紹介しないと!」と思ったこの歌声。そして放送がきっかけで日本のレーベルからデビューしたこと。翌年TV「スッキリ!」でも紹介できたこと。僕の中にもいろんな思いがあふれてましたが、歌い始めたmindfreakkkもそうでしょう。客席を見渡して本当に嬉しそうです。

・・・まだこの後もライブは続きますが僕はこれで帰ることにします。天候も不安定なままだし、帰りのタクシー争奪戦が始まる前に会場を出ないと宿に戻るのが深夜になってしまいます。一応タクシー配車アプリ「Grab」は入れてあるけど毎年の帰り方があるんです。

会場を出て少し歩くと一軒だけ深夜まで営業の中華料理屋があって、そこでご飯を食べてから店の前の通りで流しのタクシーをつかまえる。これは最初にCat Expoに連れて行ってくれた音楽好きなタイ在住の日本人Fukuさんが教えてくれた方法でした。

Fukuさんは僕にタイポップスやCat Expoの楽しみ方をあれこれ教えてくれたタイポップス探検の大先輩でしたが2020年に亡くなっています。そしてコロナ禍でCat Expoに行けなかった2年の間に中華料理屋も廃業していました。ビールを飲みながらあのバンドが良かった、誰のCDを買った、などとフェスの打ち上げをした場所はFukuさんを追うように消えてしまい、にぎやかで明るかった通りは真っ暗です。

それでもやっぱりこの場所に来てしまった。あの時のFukuさんと同じようにして帰りたかった。手を下に向けてヒラヒラさせるとすぐタクシーがつかまりました。「ARLのマッカサン駅まで。MRTのペッブリー駅でもいいよ」と告げれば、後はGoogleマップで確認しながら到着まで窓越しに雨に煙るバンコクを眺めるだけです。

Fukuさーん、僕もおかげさまでタイのタクシーにひとりで乗れるようになりましたよー、と心の中で報告しながら。

今回同行したコーヒーセッションさんに教えた「Cat Expoの歩き方」みたいなものは全部Fukuさんからの受け売りですが、Fukuさんが僕にそうしてくれたように新しい世代のファンにこのフェスの魅力を伝えられて良かったと思います。

かつての僕のように終演まで満喫したコーヒーセッションさんはその名の通りコーヒー豆バイヤー&バリスタなので、フェス後チェンマイへ移動して日本ではなかなか味わえないコーヒー豆を仕入れてきたそうです。直近だと(2023年)4/28~30の3日間渋谷スクランブルスクエアで開催のイベントに出店する他、都内を中心に活動されていますのでもしお近くでしたら足を運んでみてください!

コメント

  1. 中元崇史 より:

    こんにちは。
    サワディーカップ。
    お伺いしたいことがあります。
    会場内の物販や飲食はタイバーツのみのお支払いですか?
    クレジットカードが使えるエリアとかありますか?
    よろしくお願いします。

    • 園太郎&Naomi より:

      サワディーカップ。質問ありがとうございます。
      Cat Expo会場内にはATMはあるんですが支払いは物販・飲食ともに現金のみです。
      行かれるんですね!11月になってもまだ乾期に入っていないようで夕方のスコールが心配ですが
      お互い楽しみましょう!

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