バンド・俳優・アイドル。全方位型T-POPの祭典Cat Expo10、現地レポート(1)

タイ音楽

山麓園太郎です。サワディーカップ。

いつもタイ沼の先輩の皆さんからSNSでタイドラマ関連の情報などを教わるたびに「みんな熱量が凄い!詳し過ぎる!」と思ってるんですけど、一方僕のCat Expoに関する投稿(特に俳優さんの写真)はタイ沼先輩たちから「凄い!良過ぎる!」と好評なのでした。誤解の無いよう言っておくと「凄いのも良過ぎるのも僕の腕じゃなくて被写体の方」ですからね。

特に3年前からは俳優さんも出演者に迎えるようになった、今年で10回目を迎える野外音楽フェスCat Expo、僕は2017年の第3回からコロナ禍の時期を除いて皆勤賞なので、珍しくタイ沼先輩の皆さんに「こんなフェスですよ~」と説明できる程度には詳しいです。

これまでタイポップス探検家としての視点でCat Expoを見てきましたけど、「あれ、もしかしてタイ沼方面から見た時にこのフェスって凄くない?」と気付いちゃったので、来年のCat Expoに日本から沢山のタイ沼先輩が行きたくなっちゃうように、凄い熱量で良さを説明したいと思います!

まず最初に説明しておくと、このCat Expoは元々インディーズのアーティストをサポートする意味合いが強いフェスでした。日本と比べてライブハウスの数が全然少ないタイで、自分たちのオリジナル曲を演奏する機会を得るのはとても大変です。それがこのフェスなら叶って、物販ブースも割り当てられて音楽活動を続けるための物販収入も得られる。でもCat Expo側から物販にスタッフは出せないから自分たちでやってね、っていう(笑)。「物販ブースに本人がいる」という、日本ではありえないこの光景はCat Expoの伝統なんです。

しかしバンコク市内からタクシーで45分位の郊外に会場があるCat Expoに対して、最近はバンコクの中心部で開催される都市型フェスも出てきてだんだん出演者が被るようになってきました。

郊外に集客するには差別化を図って特色を出さないと・・・と僕も観客として参加しながら感じてたんですが、そこで主催のラジオ局Cat Radioが打ち出したのが「アイドルや俳優も出演する何でもありな音楽フェス」への方向転換でした。しかし伝統はそのまま引き継がれて「俳優だろうが何だろうがとにかく本人が顔を出す」という、日本では想像できない物販ブースになっているんです。

Cat Expo 10でのKristくん(以下、写真撮影は山麓)

Kristくんがライブ後物販ブースに降臨してファンの私物にまでサインしてる動画がX(Twitter)の「#KRISTxcateXpo」のハッシュタグで大量に見られますけど、これCat Expoでは普通の事、なんです!

さすがにKristくんのような人気スターの場合ブース降臨は出演日のみ、ステージ終えた後の時間帯、って事になりますけど彼ったらお腹が空き過ぎてブースでカップ麺食べ始めたもんだから(笑)結構な滞在時間になってましたね。その間物販列に並んでるファンや通りすがりの人が自由に写真や動画撮ってる。ちなみに当日Kristくんがいたブースは、会場内のこの場所です。

※画像はCat Radio公式X(Twitter)から

画像の青い印の場所。会場入口からまっすぐ突き当たりで、なおかつ飲食ゾーンと物販、ステージ1、3、4を繋ぐアクセスルートになってる。こんな人通りの多い場所でさっきステージ終えたばかりの推しがファンに直接グッズ手渡したりカップ麺食ったりしてるのを見放題な状況、どう考えてもおかしいでしょ?!

しかしもう一度言いましょう、これCat Expoでは普通の事、なんです!

僕の場合もこんな事が起こりました。開場直後、僕がお気に入りの音楽レーベルBOXX Musicの物販ブースを見つけて「お、Ink Waruntornのグッズ買おうかな」と足を止めると既に先客の女の子が2人います。

黒いTシャツはラストアイドル・タイランドのものです。そうかー、この子ラスアイも好きなんだな。今日はこの後ライブあるし・・・ってあれ?

この声この髪型・・・あれれれ??

うちの事務所社長が写真撮ってくれてた。サンキュー社長!

ラストアイドル・タイランドのカノムワンじゃねーか!僕の推しだよ!!

タイフェス東京で2ショット券が売り切れて叶わなかった夢がここで叶ったよ・・・神様ありがとー!

まぁ舞い上がって何買ったか訊くの忘れましたけどね。推しの好きなアーティスト知りたかったのに。そしてInk Waruntornのグッズ買うのもすっかり忘れたけどね。でも推しの写真撮れたからいいや。

そしてこの後ラストアイドル・タイランドの出演直前にバックステージへ行ったら(僕は取材パスをもらってるのでそういう場所にも入れるけど、その時は仕事モードになってるからアイドルに会っても特に舞い上がらない)隣にいた子もメンバーだと判明。Minnie(ミンニー)でした。

左からカノムワン・サオノイ・ミンニー。尊いが過ぎる

更に驚いたのはMinnieがPhuwinくんのいとこ(妹との声も聞かれますが、現地ファンダムに依る情報に則って「いとこ」とします)だと分かった事。切れ長の目が印象的でもちろんキュートだけど、どこか男前な感じの目だなぁと思ったらそういう事か。

タイフェス東京でのPhuwinくん

あー目と顔の輪郭似てる似てる!おぉ、もともと好きだったアイドル沼の世界とタイ沼の世界がこんな所で繋がってゆく~。

と思ってたらなんとNanonくんのバックステージに・・・

Cat Expo 10で熱演中のNanonくん

Phuwinくん来ちゃったよ!おい!!

僕がいったんステージ撮影から離れて後ろに引っ込んだら見た事ある顔が・・・ってこんなイケメン見間違えるわけないじゃない。タイフェス東京以来のPhuwinくんだ!で、帰国後タイ沼先輩が教えてくれたけど隣の人はSuradet Piniwat(Basくん)ですって。何なのこの俳優密度

Nanonの後はScrubbのステージでした

でもきっとプライベートでこっそり来たんだろうからこの写真はネットに出さない方が良いのかな?と思ってScrubbのステージ撮影に戻ってた間に、PhuwinくんはNanonくんと一緒に飲食ゾーンで普通のお客さんみたいにフード買って食べ歩いて、普通に他のバンドのステージ楽しんでたって言うんだもん。お客さんに混じって踊りながら。や、知り合いのインディーズバンドのメンバーがいつもそうしてるのは知ってるよ。でも大人気の俳優さんたちまで同じ事するとは思わなかったんだよ・・・。

今回はScrubbはもちろんのこと、2getherの劇中や原作小説に名前が出てきたSolitude Is Bliss、Inspirative、Moving And Cut、Moderndog、The Yersが出演した他、ステージはなかったけれどDesktop Errorも物販ブースを出していました。

ScrubbのブースではCat Expoのために制作したハンカチーフ3色が販売されていました。タイドラマにゆかりのあるバンドが数多く出演する会場内には各バンドのグッズがこうして並び、時にはメンバーがブースにいてサインや写真撮影に気軽に応じてくれる。ご覧の通り特にブース間やブースとお客さんを仕切るパーテーションのようなものは無いんですが、Cat Expoのお客さんは総じてマナーが良くて自然に綺麗な物販列が出来上がります。こうして写真を撮っている時にも、会場のあちこちから演奏が聞こえています。2getherの原作の人も、きっとCat Expo来た事あるだろうなぁ。こういうタイのインディーズシーンからあの小説が生まれて、それがドラマになって世界に羽ばたいていったんだなぁ。と思うと、ここをタイ沼の起源としちゃってもいいんじゃないかとまで感じます。

ファンミーティングのように「推しがファンをもてなす」イベントと違いCat Expoは「推しがフェスに出たりその後でフェスを楽しんでる姿」を間近で体験する推し活。全席指定とかじゃないから最前列に行くのも夢じゃないし、タイ沼先輩の皆さんぜひ来年は遠征リストに加えてください。情報はCat RadioのフェイスブックやX(Twitter)で発信されるし、Cat Radio公式YouTubeチャンネルでは過去のCat Expoの動画も見る事ができます。

Brightくんがサプライズで登場した事で観客の皆さんがその年の運を全て使っちゃった、と言われる伝説のステージ映像。2022年のCat Expo9にて

チケット購入方法についても、こちらの方が詳しく解説してくれてるから心配ないですね!

さて今回はここまで。次回はKristくんNanonくんの写真をもっと載せながら、このフェス出演に彼らが込めた想い、みたいなものがステージ袖から見てて感じられたので、それについて書こうと思っています。

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