山麓園太郎です。
「タイポップって最近日本でも時々話題になってて気になるけど、何から聴けばいいの?」と訊かれたら僕が真っ先にオススメするアーティストのひとつがPlastic Plasticです。
英語歌詞の曲が多くてとっつきやすいのに加えて、曲の完成度がとても高い。そしてそんな曲の数々が、兄妹で、宅録(ホーム・レコーディング)で作られているんですよー。驚きです!
このPlastic Plastic、兄のPokpongは「オリエンタルなのにトロピカル」Gym And Swimのギタリストとしても活動していて、妹のTongtaは人気バンドScrubbのサポートメンバーでもある他、作曲/演奏で映画のサウンドトラックなども手がけています。
宅録だけど、密室感は皆無。美しいメロディ溢れるサンシャイン・ポップ。
日本でもきっと受けると思うんだけどなぁ、と思っていたら来日公演が決まりました!
Plastic Plastic Japan Tour 2019
2019.4.20(土)CONNECT歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL
2019.4.21(日)吉祥寺NEPO
僕は吉祥寺NEPOのライブに行く予定です。この新しいライブハウス「NEPO」にも興味津々なので、今から楽しみなんですが、せっかくなら一緒に楽しんでくれる人を増やそうと思いまして、僕がラジオ番組(小川真一さんの番組「ラビット・アワー」)にゲストで出た時のPlastic Plasticへのインタビューをご紹介します。ちょうど現地タイで1st album「STAY AT HOME」がリリースされた頃でした。
Plastic Plastic interview (by 山麓園太郎)
Q:ほとんどの楽器を全て自分達で演奏していると知って驚きました。音楽を始めたのはいつ頃?ご両親も音楽家でしたか?
A:両親もずっと昔に音楽をやっていて、私達がかなり早くから音楽をするのをサポートしてくれました。Pokpong(兄)はギター、Tongta(妹)はピアノがメイン楽器ですが、Pokpongは他にもドラムやベース、シンセサイザー等を演奏できます。Tongtaはフルートとグロッケンシュピール、その他メロディオン等、鍵盤の付いた楽器を演奏できます。正直に言えばあまり上手くはないのですが、とにかくやってみるんです。私達は自分のアルバムを簡単な方法で完成させたかったので、全部自分達で多重録音する事にしました。唯一トランペットが入る曲だけ、手伝ってもらっています。
Q:アルバムを通して聴いていて、入力オーバーで歪んでいて深い繰り返しのエコーがかかった音があちこちで使われてるのに気が付きました。このLo-Fi感をバンドを象徴する音色として使ってるように聴こえますが?(注:カラオケでおなじみの「エコ-」は、昔はアナログのテープレコーダーの原理を応用して作られた機械でした。当時の機械には真空管や許容入力に余裕が無いトランジスタが使われていて、入力オーバーになると音が歪んだり潰れたりしましたが、それが逆に「音が太くなる」という効果を生むため、主にロックギタリスト達がギター用のプリアンプとしてテープエコーを活用しました。エディ・ヴァン・ヘイレンが使った、マエストロ社の「エコープレックスEP-3」等が有名です)
A:はい、私達はコードを弾く時に、全体の音をあまり綺麗できちんとし過ぎたものにしたくないので、わざと歪ませています。明るい音と、ちょっと汚れた感じのヴィンテージ感のある音を混ぜるのが好きなんです。
Q:アルバム4曲目「前日」は、25Hours(注:インディーズ出身で、現在は最大手レーベルGMMに所属する人気ポップバンド)のヴォーカリストであるSompolさんが書いていますね。作詞作曲は全部彼が?
A:いえ、彼が詞を書いてくれて、私達が作曲しています。
Q:そうでしたか!バート・バカラック風のメロディとアレンジがとても上品で印象的だったんですけど。
A:作っている時にはバカラック・スタイルについては特に意識はしていませんでしたけど、あなたに言われたら確かに「あぁ!そういえば似てる!」って感じました。(注:YouTubeでは「I’ll never fall in love again」のカバーも公開されています。好きなミュージシャンの1人なのかも?)
Q:では、好きなミュージシャンを教えてもらえますか?
A:2人とも大体好みが一緒で。BMX bandits(UK)、ショコラトル、トクマルシューゴ(Japan)、Peppertones(Korea)、Erlend Oye(Norway)とかもういろいろ(笑)
Q:ホントに世界中の音楽聴くんですね(笑)沢山答えてくれてありがとうございます!
A:こちらこそ。いい機会をくれてありがとう!
このブログを読んでタイポップやPlastic Plasticの事が気になった方は、ぜひ彼等の初めての来日公演に足を運んでみてください。最後に1st album「STAY AT HOME」から、バート・バカラックみたいにしゃれたナンバー「前日」をどうぞ!
コメント