山麓園太郎です。サワディーカップ。今回はギター弾く人が読むと特に楽しい記事ですよ~。
元BNK48のJanChanはグループ卒業後に歌手/女優の道へ進み、今やBNK48時代を上回る人気スターになっています。そんな彼女が音楽雑誌「THE GUITAR MAG」の表紙とグラビアに登場しました。
僕はCat Expo 6 でステージを見た時に「色白で透明感があって清楚で歌も上手い・・・天は二物を与えずっていうのは嘘だな。だって四物も与えちゃってるもん」と思いましたが、出演したTVドラマでの高い演技力も話題になってるそうでどうやら五物目も加わった模様です。
僕はタイ語は読めませんが、こういう時はページをスマホで撮影してGoogle翻訳の「カメラ入力→インポート」でタイ語から英語に翻訳して読んでいます。このページは初めてソロでデビューした時の話が書いてありましたよ。
JanChanは「ほっかいどうスマイルアンバサダー」として観光PRを務める他、長野県でMusic Videoの撮影を行なうなど日本とは深い縁がありますが、日本での紹介のされ方はまだ北海道庁公式HPやファンによるブログ(ここに僕も含まれますね)やSNSが中心なので、かつて日本でファッション雑誌「LARME」で彼女を目にしたであろうおしゃれ感度高めの女性たちや旅好きの人たちにもっと彼女の魅力や近況が届くようになればいいなぁ、と思っています。「一度好きになったらずっと応援してくれるのが日本人のファン心理」だそうですし。
コロナウイルスの状況が好転するのを待って、再度長野県で新曲のMusic Video撮影をすることも既に発表されていますから、ぜひその時はJRと長野県に頑張ってもらって日本とタイ両方に長野のいい所をアピールしてくれたら嬉しいですね。僕は愛知県なんですけど、意外に長野って近いのに行かない県なんですよね。それに「るるぶ」みたいな旅行ガイドにJanChanが登場してご当地スイーツなんかを紹介してくれたら、日本の女の子にも受けそうだしタイ語版がタイでガンガン売れそうですからね(笑)。
さて今日の本題なんですけど、面白いのはこの「THE GUITAR MAG」が歴然たる楽器演奏者向けの音楽雑誌であることなんです。他のページを見てみると、
新製品情報やギターの広告、
メタルバンドの特集記事、
人気バンドの楽譜(TAB譜と呼ばれるギター用の譜面)、
有名ギタリストの「お気に入りの歪みペダル」といった内容で、日本で言えば「ギターマガジン」(1980年創刊)に相当するんです。日本の「ギターマガジン」がどんな雑誌かというと、
「1号1特集」を売りにした濃い記事で好調な販売部数を誇っています。発行部数は平均8万部だそうで、これ実は「ファインボーイズ」や「メンズノンノ」といった男性ファッション誌とさほど差がないんですよ。基本、特集はギターと周辺機材が中心です。
時には特定の音楽ジャンルを特集することもありますが、これとて「その音楽の中でどのようにギターが使われているか」という切り口です。そう考えると
「THE GUITAR MAG」が「ギタリスト」に限らず旬のアーティストを大々的に取り上げるのは、日本の音楽雑誌ではちょっと例の無いことなんですね。
事実バックナンバーを探してみると、
POLYCATはいいとしても、ギターは一切弾かないInk Waruntornや、もはやギター雑誌とは全く結びつかないBNK48の特集号もあるんですから。
でもこれは逆にタイの人のオープンマインド加減をよく表しているかもしれません。アイドルだからって敬遠もしないし、全部ひっくるめて今音楽シーンで何が起こっているかを特集にする、という所がね。「MUSIC INSPIRATION MAGAZINE」と副題につけているだけのことはあります。
日本だったら乃木坂46が「ギターマガジン」で特集組まれることは絶対に無いですよね。専門誌が細分化されてて、アイドルファンはアイドル雑誌読むしロックファンは「ロッキングオン」とか「バーン」とか読む訳じゃないですか。タイではそもそも専門誌が多くなさそうだという点を差し引いても、「ジャンルは違っても同じ音楽でしょ?」というこの姿勢。僕は派閥とか苦手なんでとても好きです。
さて。
タイで雑誌を買うとなると一番手軽なのはデパートに入ってる紀伊國屋書店ですね。2020年7月現在、サイアムパラゴン(BTSサイアム駅)・伊勢丹(BTSチットロム駅)・エムクォーティエ(BTSプロンポン駅)で営業しています。ここは日本の雑誌や付録付きのブランドムックもそのまま売っているので旅行中に出た号をバンコクで買う、っていうのもありですが、店内を見渡すとタイの雑誌ももちろん売られています。タイ語が読めなきゃ意味が無いなんて思っちゃいけません。海外の流行を知るには雑誌広告が一番!写真眺めるだけでも楽しめますよ。
もう1種類音楽雑誌を見つけたので買ってみました。1998年創刊らしい「OVERDRIVE」
この号はブリティッシュ・ロック特集号だったので数々の英国バンドの有名曲のリフ等がTAB譜で掲載。しかしページをめくってゆくと・・・
唐突にロバート・ジョンソンの「クロスロード・ブルース」の完全コピー譜が。渋すぎ!
更にテクニカル派ギタリストで現在最高峰のガスリー・ゴーヴァンの奏法解説。しかし次のページが・・・
自作ペダルボード(しかもかなりチープ)の作り方。前ページとの落差(笑)・・・
日本のギター雑誌に例えると、求道派の筆頭「ヤング・ギター」と初心者のバイブル「Go!Go!GUITAR」(もう休刊したけど)をごちゃまぜにした感じです。
しかも教則ビデオがDVDとVCD(ビデオCD)で出てる!VCD覚えてる人は日本ではもう相当少ないと思いますが、タイではほんの10年前までバリバリ現役の規格だったんです。
でも、日本でもタイでもギター少年っていうのは同じようにこういう雑誌買ってギターの弾き方覚えたり、欲しいけど高くて買えない楽器の広告眺めて悶々としたり、憧れのギタリストのインタビュー読んでワクワクしたりするんですね。そしてその中から、今タイポップスのバンドで活躍するあの人この人も出て来たわけだ。
海外にもこうして同じ趣味の人はいるんだし、言葉がわからなくても趣味でグッとくるツボは世界共通ですよね、きっと。
タイの本屋さんにはクルマ雑誌や映画雑誌も置いてありましたよ。同じ趣味の皆さん、今度タイに旅行したら自分用のおみやげだと思って買ってみてはいかがですか?
関連リンク
JanChanの活動報告(北海道庁HP)
そしてJanChanの近況を追うならBNKTYOさんの記事は必見です。
前回「ここにきてね」Music Videoの撮影を長野で行なった際のメイキング映像
おまけ
アイドル雑誌紹介するの忘れてた!日本の「BOMB!」や「B.L.T.」に相当するのが「KAZZ」。
僕はBNK48のグラビア目当てで買いました。男性スターも載ってるから「MYOJO」っぽくもあるかな。
こちらの「CLEO」は女性ティーンズ向け雑誌で主にコスメとファッション情報ですが、こうやってアイドルが特集ページを飾ることも。
日本の「スクリーン」に相当する「STARPICS」。BNK48初のドキュメンタリー「GIRLS DON’T CRY」公開の際の号です。
BNK48誕生の背景を探る記事の中で、日本のアイドルグループについても取り上げていました。
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