おうち時間で聴くタイポップス (4) J-WAVE「KURASEEDS」出演時の選曲から

タイ音楽

山麓園太郎です。サワディーカップ。

地元FM局の音楽番組に呼ばれて出て以来、ラジオでタイポップスを紹介し続けて数年経ちますけれど、いわゆる「他局」に呼ばれる事が増えてくるとそれぞれの局の番組ごとに個性があって毎回楽しく選曲させてもらっています。

いつだって夜の番組だったんですよ。どの局でもね。ところが、この度出演依頼が来たJ-WAVEさんは朝の番組だって言うんです。それも朝5時。早くないか?僕は完全に寝てる時間ですよまだ。

リスナーのコア層は子育て世代の主婦や働く女性の皆さん。そうか!早起きして子供のお弁当作ったり出勤前の身支度なんかするには番組開始時間に目覚ましかけて、ラジオ聴きながら新しい一日にチューニング合わせてゆくのがいいのか!ギリギリまで寝ていたいだろうけどそうもいかないですよね。また、家事が一段落した後にラジコのタイムフリーで聴いてる方も多いそうです。

夏の朝にピッタリなタイポップス!
加えてコメントでタイの音楽事情や映画情報も!

夜型人間の僕にはチャレンジングな選曲ですが、がぜん燃えてきました(笑)。すぐに出演の返事をして原稿と共に選曲案を提出すると、番組ADさんの粋な計らいで当初番組内の15分位のコーナーの予定だったのが番組まるまる1本タイポップス特集になり、僕の選曲と番組側の選曲合わせて10曲が流れる事になりました。

これがとても良い流れのリストだったので、番組の進行通りにこのブログで再現しておうち時間のBGMにしてもらえれば、と思いますよ。

1:Plastic Plastic「Pillow Pillow」(2022) 山麓選曲

まだ枕が恋しい人も多いに違いないと思って1曲目に選んだ「枕 枕」っていう(笑)曲。Plastic Plasticは「アトロク」でも紹介した事がありますが、その時一緒に紹介したFEVERへの反響が凄くて、以降アトロク出演の際は必ずFEVERと解散後のメンバー達の動向を追う形になりました。それがアルバムの日本発売にまで結びついたのはご存じの通り。
ラジオでは毎回違うアーティストを紹介するスタイルでやってきましたけど、良い!と思ったアーティストを繰り返し紹介する事で広まったり人気になる事もあるんだな・・・ってこれヒット曲の基本ですよね。ラジオでのパワープレイ。なんで今まで気付かなかったんだ(笑)一応ラジオの人なのに(笑)。タイポップスはずいぶん広まってきたので、これからは個別のアーティストも広めていこう!と思います。Plastic Plastic、オススメです!この新曲ではオートチューンの使用(Perfumeで有名になった、声がロボットっぽくなるアレ)とバックコーラスが入って来る瞬間のゴスペルのような盛り上がりが新機軸で、スケール感が一層アップしています!

2 : Ink Waruntorn「SECRET」(2018) 番組選曲

Music Videoは夜ですけど、こういう秘めた恋の場合には「夜から繋がってる朝」っていうのがある訳です。僕も大昔に渋谷から始発で帰った事がありましたよ、ええ。
普通に夏の朝っぽいMusic Videoをご希望の方はこちらの曲「Call Me」に置き換えてご覧ください。

3 : Soft Pine「You’ll Be Fine」(2019) 番組選曲

ギターの音色が特徴的なバンド、Soft Pine。歪み+揺らぎならマイ・ブラディ・ヴァレンタインになりますが、彼らはクリーンな音色にこれでもか、っていうほど揺らぎをかけていて、これが涼しげなサバーイ感を醸し出しています。ギタリスト2人がそろって「ダンエレクトロ」というメーカーのギターを使ってるのもポイントですね。いわゆる入門者向けの低価格ギターなんですが、このギター独特の音色に魅せられてジミー・ペイジや日本だと浮雲など、沢山の大物ミュージシャンに使われています。

4:No One Else「โนบิตะ(のび太)」(2017) 番組選曲

素晴らしい美声男性ヴォーカルで歌われるこの曲はそのまま流し聴きしてしまうと気が付きませんが、実はしずかちゃんに向けたのび太のラブソング。タイの子供が必ず見るアニメのひとつが「ドラえもん」で、大きな影響を与えているんです。Music Videoも日本で撮影されています。

5:POLYCAT「เพลง POP(POP MUSIC)」(2022) 山麓選曲

最近はリモートワークも増えましたから、朝起きてそのまま部屋で仕事に突入する人もいると思いますがこんなシティポップと共にこんな色のキーボードでオンライン会議に参加したら良いアイデアが浮かんで来そうですね!タイのシティポップといえばPOLYCAT。この曲はYouTubeだけで公開されていて、サブスクにはありません。

6:Earth Patravee「Vanilla Ice Cream」(2021) 山麓選曲

番組ではタイのコンビニのアイス売り場でも「ガリガリ君」が人気な話、そしてタイと日本のコンビニの違いについて話しました。Earth Patraveeは2018年のタイフェスティバル東京への出演経験もある人気シンガーソングライター。この曲では作詞を担当していて、作曲とアレンジは韓国のHyungsoon Leeが担当しています。少し古めかしいメロディのエレクトロ・スウィングが中盤ボサノヴァに変化する展開が夏らしさを出していますね
「あなたは私のバニラ味のアイスクリーム 頭痛続きの1日の終わりに甘く優しいキスをもらえたら 嫌な事なんて全部溶けてなくなっちゃうの」という歌です。Earthは大手レーベルGMM在籍時代に海外へ語学留学していて、英語の発音がとても綺麗です。

7:Funky Wah Wah x Win Sqweez Animal「 ขยะอวกาศ(Space Debris)」(2022) 山麓選曲

タイでは80-90年代を思い出させるちょっと懐かしいシンセサイザーのサウンドを生かした曲が流行っています。「僕の愛は君に届かない。まるで宇宙ゴミみたいに君の周りを漂い続けるだけ」というこの歌、Music Videoでは彼女と一緒にいたいという理由で海外留学を蹴った高校生が振られてしまう物語が描かれています。彼女が好きだったのは、きっと夢を追う彼の姿だったのでしょう。番組ではMusic Videoの舞台が学校である事から「中高一貫校が多く、高校の卒業時には制服のシャツに(着たままで)寄せ書きをする」という話題を話しましたが、そんな光景が描かれているこちらのMusic Videoもぜひご覧ください。

8:STAMP & Violette Wautier「Nobody Knows(タイ語バージョン)」(2022) 山麓選曲

タイ映画「プアン 友だちと呼ばせて(原題:One For The Road)」のエンディングテーマをタイ語バージョンで。番組ではマスコミ向け試写会で頂いた資料を元にこの映画の魅力について語らせてもらいました。朝のこの番組で僕が映画のPRをした後、今度は来日したSTAMP本人が夜の一般向け試写会に登壇して弾き語りでこの曲を披露するという、スケジュール的には偶然ですがコラボPRとなりました。

9:HYBS「Go Higher」(2022) 番組選曲

HYBSは8年間も会ってなかった友人同士で結成されたデュオ。英語歌詞やサウンドには懐かしい洋楽感を湛えながら、歌声とメロディの憂いには日本的な情緒も感じられて僕も前から気になっています。
なんと9月に代々木競技場で開催される「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO Best Music & Market」に出演が決まってるんですね。
https://www.j-wave.co.jp/special/inspire2022/

10:J.K.Bua「SUNRISE」(2017) 山麓選曲

曲はもちろんですが、美味しそうな食べ物と料理シーンばっかり出てくるMusic Videoも朝にピッタリ。番組最後はこの曲で元気にいってらっしゃい!という気持ちで選びました。

いかがでしたか?放送のテキストアーカイブも番組公式サイトで公開されています。早起きした朝にはぜひ、J-WAVE「KURASEEDS」(月曜~木曜朝5時~6時)聴いてみてください!

KURASEEDS: J-WAVE 81.3 FM RADIO
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